*SAKULIVE*

15歳の夏から続く、with BREAKERZな人生の軌跡。

妖怪人間ベラ


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「妖怪人間ベラ」観てきました。

妖怪人間ベム」の“幻の最終回”を軸に展開するスピンオフ作品です。

主題歌はBREAKERZの「BARABARA」。

インタビューでAKIHIDEさんが

「映画のエンディングでこんな感じで流れます」というお話をいただいていたので、エンディングシーンを観ながら「あ〜、こんな風に始まったらいいな」っていうことをイメージしながら作っていきました。

https://breakerz-web.net/news/release_056_01.html

とおっしゃっていた通り、ラストシーンから「BARABARA」への流れは秀逸でした。

「妖怪人間ベラ」の悲哀に寄り添い、とても美しいです。
映画の世界観の静けさと激しさ、そしてベラの悲しみと叫びを楽曲に昇華させています。

劇場の大画面・音響で、BREAKERZの楽曲が聴けるのは、とても感慨深いものがありました。

「BARABARA」はMovie ver.のMVもあるのですが、これを観るときっと、映画を観たくなります。

 


BREAKERZ「BARABARA」MV(movie ver.)

 


ここからは、映画のストーリーにも触れていきます。

ネタバレありです。


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アニメの「妖怪人間ベム」は、子どもの頃アニマックスで観ていました。

無邪気でかわいいベロ、さばさばしていて美しいベラ、力強さと包容力のあるベム。
3人は家族ではないけれど、わたしはなんとなく、3人家族のような気持ちで3人を観ていました。

「早く人間になりたい」
と献身的に人間のために動くのに、時に迫害される悲しみ。

子どもの姿をしたベロだけでなく、大人の姿のベラとベムも、
「早く人間になりたい」
と純粋に思っているのが切ないです。

アニメをあまり観ないわたしにはめずらしく、思い入れのあるアニメです。

そんなスピンオフ作品の「妖怪人間ベラ」。

肝心の本編は………。

 

史上稀に見るクソ映画でした………。

 

わたしはBREAKERZのタイアップが発表されて初めてこの映画の存在を知りました。

“幻の最終回”はとても興味深いのに、その期待をすべて無にする“ベラが女子高生”という設定。

ほとばしるクソ映画感に大丈夫か。。。?!と思っていたんですが………。
大丈夫じゃなかったです。

そんな中で、BREAKERZの「BARABARA」のMovie ver.のMVがとてもよかったので期待していたのですが………。

実際の本編は、初めてメインビジュアルを観たときの“ほとばしるクソ映画感”をさらに下回る、“史上稀に見るクソ映画”でした……。

意味分からん。

この一言に尽きます。

ホラー映画、わたしは好んで観ないんですがホラー映画は登場人物に感情移入して観るもんじゃないんですかね。
誰にも感情移入できないし、物語の展開も説明不足で謎が多いし、すべてが意味分からん。

“幻の最終回”のシーンはオリジナルで製作したらしく、こちらはとてもよいです。
目を背けたくなる最終回ですが、このストーリーなら充分ありえます。

「早く人間になりたい」
と切望していたベラが、
「人間になんて なりたくない」
と思うのもうなづけます。

この最終回を、ベラの想いを、もっと広げて欲しかったです。

心情描写が皆無なので、ベラの人間への絶望や哀しみが、全く映像から伝わってきません。

この最終回を軸にして、ベラの悲しみを広げていけたなら、素晴らしいスピンオフになりえたと思います。

実際は、妖怪人間の悲哀を映すのではなく、ただただベラと関わった人たちが狂っていくだけの物語。

アニメでベムたちが献身的に人助けをしていたのを観ていた身からすると、ベラと関わった人たちがどんどん狂っていく、という設定そのものが「妖怪人間ベム」という作品の全否定に感じます。
悲しい。

そもそも序盤から、清水尋也くんがめちゃめちゃ「妖怪人間ベム」ディスってるし。
そこに 愛は あるんか?

 

◆ベラが女子高生の設定なのも意味が分かりません。
わたしは特に、ベム、ベラ、ベロの3人を家族のように見ていたので、ベラは母的な存在でした。
女子高生にする意味分からん。

監督の監督作品を見ていたら「3D彼女 リアルガール」があって、ああ!だから清水尋也くん出てたのか!と腑に落ちました。
ほかにも学園ものの監督作品が多いようで、
「いや、名作アニメのスピンオフを自分の得意分野に引き込むな!!!」
とイラッとしました。(実際の事情は知りません)(「3D彼女 リアルガール」は好きな映画です)

◆初めてメインビジュアルを見たときからずーーーっと思っていること。


emmaちゃん、黒髪ぱっつんロングが壊滅的に似合ってない。


ベラは前髪ないんですが、なぜぱっつんになったんでしょう。
壊滅的に似合ってない。
emmaちゃんはきれいだけど、こんな似合わない髪型で校内で「美人」ともてはやされる意味が分からない。

emmaちゃんほぼ初演技だったそうなのですが、髪型が似合ってなさすぎて、なぜ演技の経験が少ないemmaちゃんにオファーが来たのか謎です。

なんで前髪なしじゃだめだったの?
ベラからは遠ざかってるしemmaちゃんには似合ってないし、ぱっつんの存在意義が分からない。

◆そして清水尋也くんの無駄死に。ストーリー上死ぬ必要性皆無。ホラー映画的には怖がらせるためならストーリー上必要なくてもありなんか?あの宅急便あの後どうした。

◆ベムがミスキャストすぎる。長身イケメンじゃないとベムとは認めません。「俺はベムだー!」っておまえはベムじゃない。

◆公式Twitterが序盤の盛大なネタバレ場面写真を投稿していて、その人物が出てきた瞬間その人物の最期がわかってしまったので、映画を観る楽しみが減ってしまいました。

公式Twitter、キャラもブレてるし好意的じゃないツイートもめちゃめちゃリツイートするし、何がしたいのか分からない。
「観に行きたい」
と思わせるようにするのが公式Twitterの役目じゃないのか。

公式Twitter見てると観に行くまでにネタバレを食らうと思ったので観に行くまでミュートしてました。
映画観に行こうと思ってる人にミュートされる公式Twitterって何。

◆あとはね、結末、というか結末にまつわるストーリーで、どうしてもアニメが好きな身として許せない部分があります。

それは、ベラがベムを恨んでいることが判明するから。

だめだよ。
ベムベラベロの3人で仲違いさせたら。

これがいちばん有り得なくて、残念です。

妖怪人間は実は人造人間だったみたいな仮面ライダーみたいなプラス設定も別にいらんねんとも思ったけど、それよりもベラとベムの確執を描いたのが許せないです。

◆全体的に意味不明で、突っ込み出したらもう1分に1つ突っ込みポイントがありすぎます。

◆でも、“幻の最終回”のアニメのシーンはほんとにありえるストーリーだと思いますし、その部分を広げてくれたらよかったのに、と思わずにいられません。

◆“幻の最終回”と、ベラの哀しみをうまく引き出して、作品に昇華したのがBREAKERZの主題歌「BARABARA」です。
ファンの贔屓目を抜きにしても、作曲者のAKIHIDEさんはすごいなと思いました。もちろんBREAKERZも。
劇場でエンディング観ながら感動しました。

 

ただただ苦痛で、BREAKERZが最後に流れると知っていなければ途中で帰るところでした。ほんとに早く終わって欲しかった。
というかBREAKERZ主題歌じゃなければ絶対行ってない。
そのくらいクソ映画でした。
大学の友だちと行きましたが、申し訳なさすぎました。ここまでとは思わなかった。

でも、BREAKERZのファンのみなさんは、劇場でBREAKERZの音楽を聴ける、というだけで観に行く価値があると思います。