今思えば、この時に、5人の摩天楼オペラを好きだった時間は思い出の扉の向こうに閉ざされてしまったのだと思う。
もう、何も知らずに摩天楼オペラが大好きだった時間には戻れない。
幸せと光しかなかった時間は、美しいまま、扉の向こうで眠ってる。
思い出の扉は、もう一生開かない。
7月22日まで、まだ時間は残されている。
でも、わたしが心の底から好きだった摩天楼オペラは、5月15日に終わってしまった。
これから、7月22日までの摩天楼オペラは、美しいだけの存在ではもう、ないから。
悲しみに濡れてしまうから。
思い出の扉の向こうの記憶が、日を追う毎にどんどん、5月15日という過去に置き去りになっていく。
その感覚が、とても寂しい。
思い出になる、というのはこういうことを指すのかな。
いつか、バンギャルをあがってしまう日が来たら、これまで重ねてきた10年分思い出も、こうして扉の向こうの過去になってしまうのだろうか、なんて考える。
あーあ、あんさまの脱退、って言えるようになってしまった。
ひとは やっぱり悲しみに慣れるいきものなんだと実感する。
今まで生きてきて、ずっと避けて来られたことだから、自分がどんな気持ちになるか分からない。
でも、きちんと向き合わなかったからこそ、未だに「信じられない」と思ってしまう自分が嫌いだから、このことにはきちんと正面から向き合いたい。
きちんと自分の中で5人の摩天楼オペラを終わらせたい。
「信じられない」って、7月22日が終わっても言ってしまう自分にはなりたくない。
7月22日、正直行けるか分からない。
社会的に考えたら行かない方が良いけれど、個人的には行かないと絶対一生後悔するって分かってる。
行かなかったら絶対「信じられない」って言ってしまう。行けても言うかもしれないのに。
みんなの中では7月22日にきちんと終われることなのに、わたしの中だけで終わらなくなってしまう。
行かないといけない。
きちんと行くことができたなら、5人の摩天楼オペラに「ありがとう」って伝えて、笑顔で見届けないといけないのに、自分の気持ちと向き合うことしか考えていないわたしは本当に身勝手だ。
でも、どんなにオペラに会社に対して身勝手でも、行かないといけない。
そう思う。
仕事頑張ろう………。